飯豊山穴堰の勉強(2021年総会後のお勉強)
2021年4月17日米沢古文書研究会総会を開催しました。昨年はコロナ感染症で全国的に緊急事態宣言が出され公共施設は軒並みに利用不可で、総会開催ができず、
書面開催でした。本年は、感染者数からすると昨年同時期を上回っているのですが、「まん延防止重点措置」なるものが、東京、大阪、宮城など特定地域に出され
ただけで、山形県全体としては連日二桁の感染者が発生していたものの、米沢は幸いに少なく文化センターも使用可能なので、実総会を開催しました。
例年の総会終了後のお勉強も実施しました。
今年は、3月に図書館の古文書講座の教材でしたが時間不足で読まずに終わった飯豊山穴堰の見分記を利用させてもらいました。原資料は、県立米沢女子短期大学所蔵の
川西町の佐藤家文書で、同大学小林教授が担当の古文書講座でした。
総会の勉強では、まず、穴堰の位置の確認と、穴堰から取水した水がどのように流れて長堀堰を経て高山村、黒川村へと行くのかを、地図や各種資料により確認しました。
資料は、マップルの登山地図、飯豊山穴堰記(米沢図書館・林泉文庫)、長堀堰史、山形県HPの長堀堰説明を用いています。
ここに穴堰資料のPDFファイルがあります。
基礎知識を得たところで、図書館古文書講座の穴堰見分記を読みました。少し読みづらいくずし字で、これがすらすらと読めたら古文書解読の上級者でしょう。
また、大塚村が地蔵岳(地蔵権現)から穴堰に登り,穴堰の浚渫をめぐって大塚村と長堀堰関係の村(小松村、高山村、黒川村など)とで争ったことが
前記資料にあることから「大塚村三下地蔵・・」とあるのは「三下」は「ざんげ坂」のこと,「地蔵」は「地蔵岳」のようであり、穴堰の水の出口を「抜口」と言うなど
の知識もあると解読の参考になるようです。
図書館講座の穴堰見分記と解読のPDFファイルがあります
穴堰の水は白川の上流に合流し、かなりの距離を下って長堀堰に取水されますが、「長堀堰史」によると穴堰による水量の増加はさほどではなかったようです。
「一口メモ」の飯豊山穴堰、長堀堰の項目にも少し解説を行っています。
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